かきぞれせん
柿其線

阿寺川を渡ったところで阿寺線はスイッチバックで阿寺渓谷へと入っていましたが柿其線は真っ直ぐ続きます。 中央西線1駅間分木曽川を挟んで並走して柿其川へと到り、柿其渓谷へ入っていました。



線路跡の道路が関西電力読書ダムで途切れる辺りにこんなプレートが付いた木製電柱がありました。 「営」は営林署を意味するようですが柿其線の電信線だったのでしょうか?


この先線路跡は木曽川右岸の断崖を行きますが、道路化されておらず落石で荒れ放題のようで立入りはできません。 対岸の国道19号で中央西線十二兼駅の先まで行くと対岸に渡ることができます。


柿其集落に入るとまずこの水道橋が迎えてくれます。読書発電所への送水路で大正時代の建造です。 林鉄の線路跡はこの左上です。 水路橋を右岸側から見た様子。対岸の橋の付け根を林鉄が横切っていました。 画面右(野尻駅方面)から左(柿其渓谷方面)へ路盤らしき平地が確認できます。


柿其の停車場及び機関区跡。検車庫などがそのまま軽トラのの車庫になって残っています。 ここにかつてはボールドウィンの3号蒸機やサカイ、カトーのGLやDLが並んでいたのでしょう。 車庫付近には何箇所も軽便サイズのレールが積まれていました。






ここから線路は規格が下がり2級線に。柿其停車場から道路を横断するとすぐに柿其川の橋梁跡がありますが 橋台、橋脚とも野尻付近の木曽川の鉄橋などと比べると貧弱なものになります。


本谷集落内で何箇所も見かける見事な紅葉。見とれているうちに線路はどこだったかということを失念(^ ^;)。 こんな美しい光景の中をサカイが運材列車を牽いてトコトコと走っていたのでしょうね。 森の中の林鉄もいいですが山村をのんびり行く姿も絵になって良かったでしょうね〜。 柿其渓谷の入口にある「杣の家」という旧家を利用したお店。 ここで食べた岩魚ラーメン(出汁が岩魚とのこと)が美味しかったです(^ ^)。 既に線路がどこを通っていたのかよくわかりません。 一応この辺の遊歩道端にレールが埋まっているのを何箇所か見かけました。




「杣の家」から牛の滝へと到る柿其渓谷沿いの河原に何本も転がっていた軽便レール。 継ぎ目板も付いたままです。異様なのは蛇のようにのたうち回り、引きちぎられた継ぎ目板を空に向けたこのレール。 落石か土砂崩れで上の線路から落ちてきたのでしょうか?



柿其渓谷牛ケ滝です。右上方(?)を線路が通っていたようですが既に廃線跡巡りというより柿其渓谷観光になってしまってます(^ ^;)。 柿其線はまだこの先渓谷奥地へと続いていたようです。

撮影日 2005.11.19

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