すぐ上を見ると強風に曝され木が育たないのか高山の風景のよう。 間もなく横に巨大な不動岩の岸壁が見えてきます。


不動岩で田立の滝から上がって来る登山道が合流。 手前が登山道で左右に延びるのが軌道跡。右が前沢インクラ上、左が滝上終点方面。 この位置は2125、2126-U林班境ともなっています。 登山道合流地点から滝上方に進んですぐの場所にある花崗岩を貫いた素掘りトンネル。


道路化の際に拡幅されているようで現在のトンネル断面はJR在来線の電車でも通れそうな大きさ。 トンネル脇の説明板。説明には作業軌道とあるのですが当初は土木軌道だったはず。 戦時中に軌道が撤去されていたはずですが作業軌道として残っていたのかも?


トンネルから先は崖っぷちを行く区間から谷に入り樹木も増えて穏やかな景色に変わってきます。 坂下営林署の管内図ではこの谷の対岸を起点に木馬道(単軌木馬だろうか)らしき道が延びていました。 当時は架線(簡易索道)で谷を越えて軌道と連絡していたのでしょうか。



坂下営林署の管内図や近代化遺産国有林森林鉄道全データ中部編で田立森林鉄道2級線が終点となっていた2124、2125林班境。 特に土場や事業所があったような土地の拡がりさえもない場所。
管内図ではさらに奥の滝上停車場までが計画線と見られる点線で描かれていた。 戦前に建設された終点までの復活も果たさぬ前に道路化へ方針が変わり未成線に終わったのだろうか。 あるいは作業軌道としては列車が運行していたのかも知れないが実際のところは不明。


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