狭い渓谷から少し広い場所に出ました。 交換所でもあったのかと思えそうな場所ですがここは国有林ではなく民有地だそうで。 さらに奥へ向かうと谷を挟んで対岸にこれから通る道筋が見えて来ると間もなく分岐点。 現在の栃洞林道の本線は右の道で軌道跡は左の支線林道です。 国土地理院の地理院地図からは消されていますが一応林道としての体裁は保っており鰻沢方面へつながっているようです。


分岐後すぐに栃洞本流へ向かうため支流を跨ぐ比較的大きな橋があるものの林鉄の橋梁痕跡は全く見られませんでした。 その先には珪石鉱山の跡。栃洞線開業時はこの辺が終点だったものと思われます。


掘り出された岩がゴロゴロしてる下に見える栃洞は水面が完全に凍結していました。 この前後の区間は普通に水が流れているので淀みの部分だけが凍ったのでしょうが不思議な凍り方です。 見上げると一面岩石だらけ、雨の後や春先など地盤が緩くなる時期は通りたくない場所ですが林道には一欠片も転がっていないのでちゃんと管理されている様子。 この採石場跡を越えると最近車両が入った形跡が無くなります。


間もなく栃洞線が栃洞川を渡っていた2本のごっつい橋脚が見えてきます。 1951(昭和26)年に延伸されたときに建設されたもののようで、本谷線の細いコンクリート橋脚よりもどっしりとした印象。


対岸には石積みの橋台と後ろに続く路盤が見えます。 野面積みのような石積みでコンクリート橋脚に比べるとどうも時代が違う感じ・・・。 栃洞線が延伸される以前から作業軌道が存在していたのではないかという気がします。 橋脚は昇格時に改修されたものとか? 石積み路盤はしばらく対岸に続いているのが林道から見えますがその内それも見えなくなります。 軌道の距離からするとまだ少し線路が延びていたはずですが桟橋軌道だったのでしょうか?


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