団子島で分かれて栃洞川を渡っていた鰻沢線栃洞川橋梁の橋台。 鰻沢線は直角カーブで栃洞線の方が直進なのでどちらが本線なのかわからないような線形です。 非常に分かり辛く地元の方に教えていただいてようやく位置がわかりました。 冬枯れの季節は川面から少し上に石積みが見えますが草が茂る季節には気付きません。


段戸山軌道台帳関係図(国立公文書館つくば分館所蔵)
栃洞橋梁構造図。全長29.1m(96.0尺)。 橋脚の構造が2本足+補強のつっかえ棒2本という感じの構造で弁天川のシンプルな木橋と比べて華奢で古典的な感じの構造。 規格統一がまだ進んでなかったのか各橋梁の構造がバラエティに富んでいる感じがします。


のんびり泳ぐアヒルの後ろには栃洞川橋梁の鰻沢方橋台が見えます。 先にはカーブする築堤も。アヒルが泳いでいるところは林鉄廃止後に養鱒場をつくるためにできた水路だそうです。 鰻沢線は再び国道420号線沿いに戻り山沿いに線路跡が続きます。 雑貨屋さんの後ろがすぐ廃線跡で前には豊邦交流センターバス停。 元の豊邦バス停で林鉄が廃止となる直前の1957(昭和32)年9月16日にここまでのバス路線豊橋鉄道バス三都橋線(田口〜豊邦)が開通しています。


豊鉄バスが豊邦まで開通した時はここが自動車道の終点だったとのことで、林鉄廃止に向け急ピッチで道路工事が進んだのでしょうか。
旧・豊邦小学校(現・豊邦交流センター)この付近には帝室林野局の笠井嶋官舎があったようですが栃洞線開業後は団子島に集約されたのか地元の方でも覚えがないとのこと。
しばらく国道沿いに続いてい廃線敷は下桑平バス停付近からは国道から分岐した設楽町道144号桑平線に利用されています。 「段戸山軌道位置図」で見ると町道が再び国道に取り込まれる辺りに交換所らしい複線区間が描かれていますがお話を伺った地元のご年配の方によると「あそこにそんなスペースあったかな?」とのこと。



国道から分かれて滝ノ口川の谷へ入ってきた軌道跡。 傾斜地の棚田や茶畑で立体的な耕地が拡がる真ん中の石積み土留め直下の小道が鰻沢線の跡。 森林鉄道が残っていれば人気撮影地になりそうな場所です。


滝ノ口橋梁跡には滝ノ口川砂防ダムができており林鉄の木橋は跡形もありません。


段戸山軌道台帳関係図(国立公文書館つくば分館所蔵)
滝ノ口橋梁構造図。全長19.4m(64尺)。 中央部は大スパンの方杖橋で個人的には新城営林署の軌道橋では最も美しい橋と思いますがいかがでしょうか?


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