玉野市営電気鉄道
かつて宇高連絡船が発着していた国鉄宇野駅と玉野市街の玉遊園地間4.7kmを結んだささやかな鉄道です。
三井造船所が建設中止にしていた宇野駅からの引込線の路盤を利用し1953(昭和28)年4月5日宇野〜玉3.5kmに備南電気鉄道が開業しました。しかし経営は厳しく1956(昭和31)年に市営化され玉野市営電気鉄道となりました。 珍しく路面電車ではない「市電」となったわけですね。
1960(昭和35)年に玉遊園地まで路線を延長したり新駅を設置して利用者増加を図ったものの相変わらず経営は厳しく1964(昭和39)年には経費節減のため電車運転を取りやめ三岐鉄道、熊延鉄道から3台の気動車を譲り受け非電化路線となっています。 それでも結局収支は改善せず1972(昭和47)年3月31日に廃止されてしまいました。
線路跡地は大部分が遊歩道にされており歩行者や自転車の通行量も多く、上手く活用されていると言えるでしょう。
地図



宇高連絡船廃止後岡山側に移動した宇野駅。「市電」は画面右の駐車場辺りを走っていたものと思われます。


宇野線と分かれた線路跡は駐車場となりさらに遊歩道となって先へ続きます。 南西方向へ大きくカーブしながら住宅街を抜けると間もなく天狗山トンネルに突き当たります。


天狗山トンネルを抜けると市街地を通ります。 先にはさらに2つ目のトンネルである中山トンネルが見えてきます。 この辺に古塩浜信号所があり上下列車が交換していたそうです。 中山トンネル手前にある架道橋。市電当時からのもののようです。


中山トンネル。内部は微妙にカーブしているので出口は見えません。 中山トンネルを抜けると三井造船所のクレーンが見えてきます。


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