北見市内の栄町SL広場。
この場所は立体化で地下に潜った石北本線の旧地上線の路盤上という変わった立地です。
SL広場と言うだけあって蒸気機関車2両D51 444(1940(昭和15)年 汽車会社製)、C58 119(1939(昭和14)年 汽車会社製)が保存されています。そこに混じって10t貨車移動機が1台。
標準的な協三10t機ですが今は無き名寄本線紋別駅の入換や貨物扱いの無くなった石北本線相ノ内駅で使われた貨物輸送の歴史を残す貴重な遺産です。 紋別駅には専用線が無く一般貨物、相ノ内駅には1960(昭和35)年頃にできた山陽木材防腐(現・ザイエンス)北見工場の専用線があり枕木など木材製品の取扱いが多かったようです。 説明板によると1984(昭和59)年10月31日に相ノ内駅貨物扱い廃止により廃車されたとのこと。 世界の鉄道’70(朝日新聞社編集 朝日新聞社)によると相ノ内駅には当機以前に5t貨車移動機がいたようです。 |
機械番号06-28-01-271。1975(昭和50)年協三工業製の製番10891。 一般的な半キャブですが寒冷地らしく旋回窓、単線用スノープラウ付き仕様。 |
非エンジン側にもスノープラウが付く。直角に切り立った薄いスノープラウは本線用ではなくあくまで側線用なのでしょう。 後ろに見えるのはD51 444号機のテンダー。 |
側面。駆動方式はロッド式でもなくこれと言った特徴はありませんが環境の厳しい地域で屋根なし状態で保存されているのに状態はかなり良く、見た目は現役車と言っても過言でないくらいです。 |
説明板。移動機の説明としては珍しく詳しいものですがDB12型という形式はどこから出て来たのかよく分かりません。 10t機を示すF5かF6形に当たるのでは? | 保存機群の横には用水路を暗渠化したようなものが続いてますがこれは地下化された石北本線のトンネル上部。 横に見える換気口から特急オホーツク8号が通過する轟音が響いてきました。 国鉄、JR線が地下化される例はあまり多く無い上に非電化路線ともなると他に思い出せません。 |
<相ノ内駅の専用線>
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参考: | 機関車表フルコンプリート版DVDブック(沖田 祐作/編 ネコ・パブリッシング) |
専用線一覧表(日本国有鉄道貨物局) | |
平成19年度北見市環境白書 <参考資料>環境行政のあゆみ https://www.city.kitami.lg.jp/docs/4584/files/sankou7.pdf |
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世界の鉄道’70(朝日新聞社編集 朝日新聞社) |
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