速星のスイッチャー

高山本線は本州中央部の山岳地帯を横断する岐阜〜富山225.8kmの路線ですが、貨物列車は2010年現在では富山側の富山〜速星7.9kmに1日1往復(日曜日運休)しか走っていません。 速星駅には化学工場があり、川崎貨物駅や名古屋臨海鉄道の東港駅との間で化成品のコンテナ輸送が行われています。 速星駅と工場は隣接しているのですが、工場内と駅の間で貨車授受にスイッチャーが使われています。


雪の速星駅構内で入換作業をする251。 横では富山貨物ターミナルからここまで貨物を牽いてきたDE10が休憩中。 折り返し1093レの発車まで時間があるためDE10の運転士さんが機関車を降りて駅舎へと向かっています。



白帯を巻いた251。1970(昭和45)年日立製。 標準的な日立25t機ですが、ラジエターグリルは後に改造したのか独特の形状になっています。 警笛は日立機では多いタイフォンでした。



251のサイドビュー。 こうして見るとオーバーハングが大きいことがよくわかりますね。 単機で構内を走行している時にはよくピッチングしているのが見られます。 乗り心地はどんなものなのでしょう?
因みに251のナンバープレートは写真では小さくて見づらいですが、キャブ下方の中央に小さい銘板が付けられています。



黄帯を巻いた252。こちらも1970(昭和45)年日立製。 銘板によると251の製番がNo.13145、252がNo.13146となっていることから同時に発注された兄弟機と思われます。 従って仕様も全く同じなため帯色で見分けられるようにしているようです。
どちらが本務機、予備機というわけではなく交互使用のようです。



252のサイドビュー。 帯色以外では251とほとんど違いがわかりません。 それでも間違い探しみたいに写真を並べて見ると多少の違い(といっても機能的には変わらないでしょうが)は見付かりました。 さてどこが違っているでしょうか?(笑)



高山本線では列車の増発実験を行っており、車両不足を補うため富山〜越中八尾の区間運用にはキハ58・28も使われている(平日のみ)ためこんな並びも見られます。 富山県は鉄道政策に関して何かと意欲的で嬉しい限りです。 以前より列車本数が多いため速星に撮影に行くのも便利になりました。



9:18に速星駅1番線へ富山貨物ターミナルからの1090レが到着。 牽引機は東新潟機関区所属のDE10 1153。 ここでは国鉄色機の割合が高いです。 富山行きのキハ120の旅客列車をやり過ごしてから入換が始まります。
最近はキハ58だけでなくスイッチャーを撮りに来る人が多いとのことでした。 駅員さんに貨物列車の入換をホーム上で撮って良いか許可をもらった時も「お気を付けて」と慣れたご様子。 駅の利用客が増えるのは良いのでしょうがくれぐれも邪魔にならないように。 職員の皆さんもファンに親切ですのでそれに応えたいものです。



貨物列車到着まで構内の隅で待機していた252にも運転士さんが乗り込み、こちらもいつでも動けるよう準備しています。



DE10 1153は一旦岐阜方へと列車を引き上げ、授受線へと押し込みます。 紅白の煙突とDE10の組み合わせがいかにも化学工業地帯らしく僕の好きな組み合わせ(^ω^)



DE10は貨車から離れて富山方の留置位置へ移動。 今度は252が貨車に連結され工場構内の各所へと貨車を押し込んで行きます。


ちょっと気になる車輌たちへ

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