デキ600

4両が在籍する東芝戦時型凸電。 戦後作られた伊豆箱根のED32,33と違いこちらは戦時中に作られたものです。 落成当初は未電装の3550系電車や故障して動けなくなっていたいもむし3400系を客車代わりにして常滑線で通称「丸産電車」という客車列車を牽引、沿線に多かった軍需工場の工員輸送に使われたそうです。
戦後は各線で貨物輸送に活躍しました。 現在は主に大江駅からのレール輸送列車に使われることが多いようです。 新川工場に2両、犬山工場に2両配置されており、交代で大江駅に来ています。 またデキ400形の検査時などは砂利輸送列車も担当しているのを見掛けます。



大江駅構内で入換中のデキ604。 デキ604は日本窒素が海南島の工場で使用するために発注したものの発送不可能となり名鉄が引き取ったものです。



入換信号の開通待ち中に7000系パノラマカーと一瞬の共演。 かつては貨物列車牽引中に本線でよくすれ違っていたのでしょうね。 今では貨物列車もパノラマカーもなくなってしまいました。



デキ604と同じく海南島行きそびれ組のデキ603。 名鉄の部内では「海南島」の通称で呼ばれていたそうです(今も?)。



大江駅留置線でパンタを上げてスタンバイ中のデキ602。 チキ10形(元JRコキ1000形海上コンテナ輸送用車改造)4両を挟み岐阜側にはデキ604が付いています。 今夜はこの編成でどこかにレールを運ぶようです。



深夜にレールを運び、翌朝早く電車が本格的に運行する前に引き上げます。 プッシュプル編成が常滑線豊田本町駅を通過。 まだ寝ぼけ眼の町に甲高いモーター音を残し足早に去って行きました。



犬山工場に留置中のデキ602。 後ろのワム6000形(国鉄ワム6000と同型)2両は救援車です。 ここでは電機が動いている様子は見たことがありません。緊急時出動用なんでしょうかね? 横には珍しい3線分岐器があり、ひっきりなしに出入りする電車を導くため忙しなく動いています。



珍しく名古屋でも積雪が見られた日。 デキ601とパノラマカーも雪化粧です。 この日は大雪で名古屋市内の交通は大混乱、大江駅の各分岐器にも凍結防止用のカンテラが設置され炎がチラチラ揺れるのが見えましたが、デキ君・・・今夜は出動?



舞木工場でホキ80形3両を入換中のデキ602。 デキ306共々犬山工場常備の電気機関車が2両とも舞木に集結。 試運転を意味する"試"のサボが付いた姿もいいですね。


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